高血圧対策は減塩ではない

高血圧の現状

 

「高血圧」は国民病の一つとなっています。

厚生労働省が3年ごとに行っている「患者調査」の平成26年の調査によると、

高血圧性疾患の総患者数は、1,010万8,000人!

第2位の歯肉炎および歯周疾患の331万5,000人とは一桁違いとなっています。

しかも、この人数は前回の平成23年の調査よりも約105万人増加しているのです。

 

「高血圧は自覚症状なしに進行する、サイレントキラーです。このままでは、脳卒中や心臓病を起こし、ある日突然命に関わる重篤な症状を引き起こします。なので薬を飲みましょう」

このようなことが医療現場では日常的に交わされていると思います。

 

そして実際、降圧剤は日本で最も消費されている薬です。

平成26年の厚生労働省の「医薬品薬効中分類別生産金額」では、血圧降下剤と血管拡張剤を合計すると、

全体の11.4%を占め、金額にすると7,525億8,700万円なのです。

 

でも、ちょっと考えてみましょう。

血圧が上がったから、薬の飲んで下げるというのは対症療法に過ぎないということです。

また、「塩分を控えましょう!」と減塩を推奨しすぎていることも疑問があります。

 

なぜ、血圧が上がるのか…根本を見直すことが重要です。


そもそも血圧とは?

 

私たちの心臓は、力強いポンプ作用により24時間休むことなく血液を送り出しています。

心臓の収縮によって血管内に生じる圧力のことを「血圧」といいます。

 

●心臓が収縮して血液を送り出したときに動脈に加わる圧力が、収縮期血圧(最大血圧)

●心臓が拡張して血液をためこむときに動脈に加わる圧力が、拡張期血圧(最低血圧)

 

ただし、この数値も決して一定であるわけではありません。

朝は1日の活動をはじめるために血圧が上昇、就寝とともに下がります。

また激しい運動をすれば筋肉や脳にたくさんの血液と酸素を送り出すために上昇します。



血圧が上がる理由

 

血圧が上がる理由は主に3点です。

全身の血液量が増える

まず1つ目が、身体を循環する血液量の影響を受けているケースです。私たちの身体は、栄養や酸素を運ぶために全身の血管の中を血液が循環しています。通常、血液量は一定に保たれていますが、ナトリウム・カリウムのバランスの乱れや腎臓機能の悪化などによって血液中の水分が増えてしまうと、血管の内側にかかる圧が高くなってしまいます。

血液が流れるときの抵抗

2つ目は、末梢血管抵抗が高くなっているケースです。毛細血管に血液を流そうとしているのに、先の血管が狭くなっていたり、収縮して流れにくくなっていたりすると、先端まで血液を流そうとして圧を高めてしまいます。

血液の粘り気が強い

最後に考えられるのが、血液の粘性が高くなるケースです。いわゆるドロドロ血液になっていると、血管内でスムーズに流れることができず、血液を送り出すのにかかる圧が高くなります。

 これらの原因を取り除くことが重要です。

では日常生活で私たちにできることは?

 


血圧を下げるためにできること

 

では、血圧を下げるために普段の生活ではどのようなことに気を付ければよいのでしょうか?

 

① 運動

ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動は心肺機能を高めるので、肺活量が増えます。肺活量が増えれば、心拍数が増えるので心臓への負担が減り、血圧が下がります。

それだけではなく、全身の筋肉が使われ伸縮性が増すことで、血管の柔軟性が取り戻され、血圧が下がります。

② 食事

高血圧の原因といえば、「塩分のとりすぎ」が良く知られています。しかし、高血圧にはそのほかにもさまざまな原因があると言われています。

 

1988年に発表された32か国52か所、約1万79人(20~59歳の男女)を対象に行われた「インターソルト・スタディー」によると、1日の食塩摂取量が6~14g以内の人には食塩摂取と高血圧発症に相関関係がみられなかったということです。

また、厚生労働省の国民健康・栄養調査によると日本人の食塩摂取は平成16年では11.2gでしたが、平成26年では9.9gまで減っています。にも拘わらず、高血圧患者は増えていく一方です。

このことから、塩分摂取量と高血圧の関係性は低いと私は考えます。

 

では、何がいけないのでしょうか?

私は他のミネラルを摂らずに塩分(精製された塩:塩化ナトリウム)ばかりを摂取していることだと考えます。

塩分は私たちの身体で大切な働きをします。塩(Na)が不足すると、口渇感・頭痛・吐き気・血圧低下・倦怠感などを招きます。

ただ、塩分のみに偏り、マグネシウム・カリウム・カルシウムがバランスよく取れていないと腎臓で余分な塩分をうまく外に排泄することができないので、結果血圧が上昇してしまいます。

 

 ・マグネシウムは動脈を拡張させ、血圧を低下させる作用があることが明らかとなっています。

 ・カリウムは余分な塩分(ナトリウム)を排出させる作用があります。

 ・カルシウムは不足することで、血管の筋肉を収縮されるため、血圧が上がります。

 

では、どうすれば良いのかというと

ミネラルバランスが良い『天日干しの海塩』を摂るということは一つです。

 

また、血液の粘性を防ぐ=サラサラにすることも重要でして、

その一つに『水分補給』はとても重要です。


高血圧は薬を内服すれば簡単に低下します。

しかし、薬というのは、食品ではなく化学的につくられたものです。

人間の体にとっては「異物」であり、本人が感じるか感じないかにかかわらず、

様々な影響を良くも悪くも及ぼすことになります。

 

薬を急場をしのぐためだけではなく半永久的に飲み続けたら

いったい体にはどんな影響を与えることになってしまうのでしょうか?

 

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<参考文献>

・加藤雅俊著(2017).薬に頼らず血圧を下げる方法.アチーブメント出版

・宇田川久美子(2018).それでも「コレステロール薬」を飲みますか?.河出書房新社

・マグネシウムは不足しがち 血圧を改善し体内時計の調整にも役立つ.糖尿病ネットワーク.2016-7-28.https://dm-net.co.jp/calendar/2016/025779.php(2020.2.19アクセス)

・カルシウム不足と高血圧.カルゲン製薬株式会社.http://www.calgen.co.jp/column/020.html(2020.2.アクセス)